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学年ビリギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話を読みました。

「この奇跡はあなたにも起こる」

まさに奇跡のような話なんですが、その裏には彼女自身の尋常ならざる努力があったに違いなく、起こるべくして起こったとも言えます。

「一年で偏差値40アップ」、「学年ビリから慶応大学」という稀有な例だからこそ、ここまで話題になっているのでしょうが、果たして「この奇跡はあなたにも起こる」は真実でしょうか。元塾講師として多くの生徒を見てきた経験から考えてみます。

 
 

|結論から言えば、奇跡は起きています

教える側が見ても驚くぐらいの急成長は、やはり印象に残るので忘れません。パッと思いついただけでも、

・社会の点数が7点から80点代まで上がった子
・高校一年で学校を辞めた後、一年半で高認試験を取って地元の有名私大に合格した子
・内申オール3の27だったのが、受験をきっかけに努力して40以上まで上がった子

など、私の周りでもこれだけあります。

学年順位30位以上アップのゴボウ抜きなどは、試験が終わる度に1人か2人見ることも珍しくありません。

 

 
 
 

|奇跡の裏側

先ほどあげた生徒たちも、結果が出たときには嬉々として報告をしてきたわけですが、その時に「予想外」という印象を受けたことは少ないです。ほとんどの場合が「すごいじゃん!でもそれだけがんばってたもんね!」という話になります。
 
つまり、奇跡の裏側には周りが気付くくらいの本人の努力が必ずあるということです。「影の努力」という言葉がありますが、こういった急成長の例に限って言うと、その努力は相当なものなので、とても周りに隠しきれないのです。
 
目つきや態度、オーラと言ってもいいですが、本当に努力している子からは、そういうものが自然とにじみ出ているように思います。

 

 
 
 

|奇跡のきっかけ
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前提条件としての「本人の努力」に加え、奇跡が起こるには必ず何かの「きっかけ」があります。きっかけは大きく以下の2つに分けられると思います。
 
①「受験」や「進学」などの時期的なもの 

②印象的なイベント
 
①は説明不要でしょう。受験をきっかけに本人の意識が変わり、勉強量が増えて急成長することはとても多いです。
 
②に関しては、生徒それぞれです。一つの例として、中1の夏休み前に入塾、当時英語が40点代で学年ビリだった男の子の話をします。その生徒は入塾基準を下回っていましたが、校長に「なんとかしてあげたい。先生の力で英語を助けてやってくれ」と頼まれました。
 
その生徒のお母さんにも「どうかお願いします」と頭を下げられ、もちろん私は授業を引き受けました。しかし、本人はそんな校長やお母さんの思いを知る由もなく、入塾しても勉強をしない。単語も覚えてこない。私との宿題の約束も破ってばかりでした。

そんな日々が1週間ほど続き、3回目の宿題を忘れたとき、私は彼を厳しく叱りました。そのときに私は校長とお母さんの話をしました。「周りがこんなに思ってくれていたのを知っていたか?」と。諭すように彼を見ると、その目は大粒の涙でにじんでいました。その出来事以来、彼の中で確実に何かが変わりました。

 

 
 
 

|周りができること
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私は結局2年でその校舎から異動になってしまったのですが、学年ビリだった彼は中3になって学年20位以内を取るほどに成長したと聞きました。お母さんからは、彼が嬉しそうに私の名前を出していたと聞き、あの時心を鬼にして叱ってよかったと思いました。
 
いくら「奇跡」と言っても、結局は本人の努力なんです。慶応大学に合格した女の子の話でも、著者である彼女の先生は「自分の手柄」のような顔は全くしていません。成績アップも志望校合格も奇跡を引き寄せることも、全てがんばった本人の手柄です。
 
懸命に努力する彼ら・彼女らを支えること、それが家族や周りにいる私たちの役目だと思っています。必ず奇跡を起こすような魔法は使えませんが、それでも何かのきっかけを与えることはきっとできる、私はそう信じています。


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